ヤクルト山田「国内FA権」取得もまさかの来季残留に現実味
今オフのFA市場で最大の目玉といっていい。3日に国内FA権(8年)の取得要件を満たしたヤクルトの山田哲人(28)のことだ。
過去に3度のトリプルスリーを達成したこの山田を巡っては、かねて、巨人、ソフトバンクのみならず、メジャー球団も動向を注視している。今季は年俸5億円の1年契約。ヤクルトもすでに残留交渉に入っているとみられるが、球界では「ヤクルトは3年契約最終年の青木の去就問題も抱えている。マネーゲームとなれば分が悪い」ともっぱらだ。
とはいえ、今季の山田は、4日現在で打率・261、6本塁打、33打点、8盗塁。7月には、上半身のコンディショニング不良で、2016年以来の登録抹消となった。
「この状況で果たして、FA権を行使する決断ができるかどうかです」とは、ヤクルトOB。
「今季は開幕前から練習試合を欠場するなど、万全な状態ではない。たとえば巨人の坂本は、プロ2年目からほぼ全試合に出場し続けたが、20代後半に差し掛かる2015年にそれまでの疲労が影響し、左ふくらはぎを故障するなど低迷した。侍ジャパンの常連で、オフも他の選手より短い。その点では山田も同じ。2013年途中から7年間、ほぼ一軍でプレーし続け、今年で28歳。これまでの“勤続疲労”が出やすい時期といっていい」