大学生でも世界目指すアマチュアには思い切りの良さがある
最終18番ホールでバーディーを奪い、稲森佑貴が逆転優勝した今年の日本オープンは例年と雰囲気がちょっと違いました。
無観客開催もそうですが、コロナ禍で男子ツアーは相次いで中止になり、大会は今季2戦目です。
プロは実戦から遠ざかっており、ただでさえ難設定なのに経験不足でもスコアをつくっていかなければいけないなど、中断していた時にどれだけ練習を積んできたのかも問われました。
マンデーを通過して本戦出場を果たした選手や、藤田寛之、谷口徹、手嶋多一らベテラン勢の頑張りも光りました。
会場はフェアウエーが広くても、しっかりキープしなければスコアをつくることができません。ショットが曲がらないことで定評のある稲森は我慢強くチャンスを待ち続けて、最後まであきらめずに勝利を手にしたといえます。
優勝争いを演じた谷原秀人も3日目の冷たい雨の中で69のアンダーパーで回り、欧州ツアー参戦の経験が生きました。大雨のスタート前に話したところ、「欧州では普通ですよ。これで風が吹かなければいいんですけど」と悪天候をまったく気にしていませんでした。