大関・朝乃山の休場は自業自得「合同稽古」不参加のツケが
本人にとっては「無念の初休場」だが……。
大関朝乃山(26)が10日、3日目からの休場を発表した。初日の霧馬山戦で立ち合いの際に右肩を痛め、協会に「右肩三角筋挫傷で約4週間の治療を要する見込み」という診断書を提出。初日の取組後は、一瞬、右肩を気にするそぶりを見せていた。ともあれ、これで12月で定年を迎える高砂親方(元大関朝潮)の花道を飾ることはできなくなった。
とはいえ、角界では「かわいそうだけど、自業自得の面もある」との声も出ている。場所前の10月に行われた合同稽古には顔を出さず、部屋で幕下以下の相手と相撲を取って調整。親方の中には「稽古を甘く見たツケ」と落胆する者もいるほどだ。
ある親方は「なぜ、合同稽古に参加しなかったのか」と、こう続ける。
「朝乃山はおそらく、霧馬山戦の立ち合いで、自身の限界を超えるパワーを出してしまったのだろう。その負荷が患部にかかった。昨年の9月場所千秋楽で、右肩を負傷した貴景勝と同じケースだと思います。相撲は百数十キロ同士の大男がぶつかり合う競技。ケガが付き物だからこそ、入念な準備が必要なんです。出稽古は単に技術を磨くだけではなく、同じ幕内力士とぶつかることで、体に衝撃を覚えさせる目的もある。そうした準備をしても、貴景勝のようにケガをしてしまうのが大相撲なんです」