“トランプ復権”で大リーグ機構は共和党との関係修復が急務
さらに、5月12日は共和党で「反トランプ」の象徴であった下院議員のエリザベス・チェイニーが、党下院序列第3位の党会議議長を解任されている。
2022年に中間選挙を控え、共和党支持者の多くから信頼を集めているトランプの存在を無視しては選挙を戦えないという党の事情の結果であった。
これらの出来事からは、国民の団結を唱えたバイデンが政権を担当しても、「トランプ的なもの」が人々の間に深く根を下ろしていることを思わせる。
■有力企業の献金再開
一方、ジョージア州で有権者への規制を強化する州法が成立したことを受けて、大リーグ機構が今年のオールスター戦の開催地をジョージア州アトランタからコロラド州デンバーに変更したことは、保守的な機構にとっては珍しい進歩的な対応と評された。
これに対し、共和党上院議員のテッド・クルーズらは大リーグに対する独禁法の適用除外の停止を提案するなど、機構の措置に反発している。
米国において、目に見える政治上の対立を収束させるためには、ロビー活動や政治献金などが不可欠だ。