メジャーで実績のない指揮官はおちおち入院もできない
メジャーリーグには入院が必要な病気になった時、じっくり療養できる監督とそうでない監督がいる。療養できるのは一部の常勝監督だけである。
インディアンスのフランコーナ監督はレッドソックスで2度ワールドシリーズを制し、インディアンスでも弱体だったチームをポストシーズンの常連にした名将である。
■勝つためのインフラ
同監督が昨年8月上旬に激しい腹痛に悩まされた時、球団はサンディ・アロマー捕手担当コーチを代理監督に指名してフランコーナ監督をチームから離し、十分な検査と治療を受けさせた。強豪チームは勝つためのインフラができているので監督不在でも高い勝率をマークできる。フランコーナが不在だった期間のイ軍の成績は28勝18敗(勝率6割0分9厘)という見事なものだった。
1999年のキャンプ中、ヤンキースのトーリ監督が前立腺がんの手術を受けたときも、球団はジマー・ベンチコーチ(元レッドソックス監督)を代理監督にして指揮を委ね、トーリ監督を医師の指示通り手術後2カ月間、治療を受けさせてから5月中旬に復帰させている。ジマー代理監督は地区首位の21勝15敗で復帰したトーリ監督にバトンを渡している。