首位オリックスに追い風か? 宮内オーナーが「補強&ニンジン作戦」の大号令
オリックスは27日の西武戦に大勝し、楽天と同率での首位をキープした。
1996年以来、25年ぶりの優勝を狙うオリックスの日本人選手の平均年俸(選手会発表)は12球団最低の2640万円。優勝を争うソフトバンク(6932万円=1位)、楽天(5887万円=3位)の半分以下で、助っ人を含めた総年俸も遠く及ばない。2014年オフには総額30億円規模の大補強をしているが、昨年まで6年連続Bクラスと低迷していることも、低年俸化に拍車をかけている。
ときに「ケチックス」と揶揄されるオリックスだが、ここにきて一転、現場へ投資を開始した。
23日に助っ人右腕のスパークマン(29=ツインズ傘下)を獲得しただけでなく、マイナー通算70本塁打の内野手・ラベロ(29=ドジャース傘下)との契約も合意間近という。今季は抑えのディクソンがコロナ禍で来日を断念したことで、助っ人投手はヒギンス一人だけだった。19年オフに2年総額約8.5億円で獲得したジョーンズも、今季1本塁打とサッパリだ。ソフトバンクや楽天よりも戦力が劣るだけに、中嶋監督も心強いだろう。
25日に行われた親会社の株主総会では、井上CEOが「今年は何とか優勝してほしい。選手の年俸が上がることになると思うが、構わない」と発言。コロナ禍でグループ全体の利益は減っているが、優勝の暁には大盤振る舞いが期待できそうだ。
「補強とニンジン作戦については宮内オーナー(85)の意向が強いそうです。任期中に是が非でももう一回、優勝したいと考えていますからね。今季は優勝候補ソフトバンクが交流戦で5勝9敗4分けとコケるなど本調子ではない。大いにチャンスがあるとみているのでしょう」(球団OB)
ソフトバンクなどの強敵を蹴散らし、バラ色のオフを迎えられるか。