中日・大野雄vs巨人サンチェス “五輪前哨戦”で見えた侍Jの泣きどころ
■大野に課せられる投手陣の中心的な役割
侍ジャパンの投手陣は、中川と菅野(ともに巨人)が辞退。中川は左投手だが、代役は右投手の千賀(ソフトバンク)と伊藤(日本ハム)だった。他の9人の投手の中でも左腕は大野雄と岩崎(阪神)の2人だけ。岩崎は今季、不調で一時登録を抹消されるなど本調子ではない。現在、球界を席巻している19歳左腕・宮城(オリックス)を選ばなかったことが問題視される中、「左腕の砦」ともいえる大野雄への期待はハンパじゃない。さるNPB関係者がこう言う。
「ドミニカのサンチェスは要注意だけど、この日の大野雄は侍ジャパンの稲葉監督を喜ばせるのに十分な投球だった。左投手が2人しかいないことを不安視する声は首脳陣にも届いているだけに、大野雄は左打者が多いチーム相手の先発、救援も含めて投手陣の中心的な役割になるのではないか。本人には大きなプレッシャーがかかることになります」
左腕エースにズシリとのしかかる過度の期待。これこそが、侍ジャパンのアリの一穴になるかもしれない。