五輪野球代表の代替に日ハム新人右腕・伊藤大海が選ばれたウラ事情
5日、東京五輪野球の稲葉代表監督が、巨人の菅野、中川の辞退に伴う代替選手として、ソフトバンクの千賀滉大(28)と日本ハムの伊藤大海(23=苫小牧駒大)を選出したと発表した。
千賀の実績は言うまでもないが、昨年のドラフト1位で入団した伊藤は今季、新人ながら6勝4敗、防御率2.65の好成績をマーク。稲葉監督は「シーズン中、先発として頑張っていますが、リリーフ適性の高さも評価しています。インコースにもしっかり投げることができ、スライダーのコントロールも良く、初見では対応しづらい投手だと思います」と期待を寄せた。
代役選びを巡っては、千賀、伊藤に加え、DeNAの今永、楽天の松井らも候補に挙がっていた。もっと言えば、3月にリストアップした1次候補が185人もいる中で、なぜ伊藤が選ばれたのか。日本ハムOBは「稲葉監督の古巣であり、日ハムで一軍コーチを務める金子コーチや、解説者としてチェックしていた建山コーチの推薦があったようです」と、こう続ける。
「一方で稲葉監督は今永のことを気にかけていた。19年プレミア12の世界一メンバーであり、球場で投球もチェックしていた。しかし、今永は昨年10月に左肩を手術。6月13日に復帰後初白星をマークしたばかりで本調子ではない。代表選考は今の調子よりも実績を重視したことで、すでに3人も辞退者が出ている。近日中に一軍復帰する千賀を呼ぶことさえ賛否がある中、今永を選べば批判の声が上がりかねない。伊藤は実績こそないものの現在5連勝中と絶好調。状態の良さは文句のつけようがなく、調子が良い選手を選んだというアリバイにもなる」
とにもかくにも、選ばれるべき選手が選ばれたのだから、期待は持てそうだが……。