コロナで汲々の五輪アスリートを襲う殺人的猛暑…なでしこ高倉監督も頭痛でダウン
他の競技団体にとっても対岸の火事ではない。
18日、東京五輪女子サッカーの高倉麻子監督(53)が体調不良により、札幌で行われた練習に参加しなかった。17日のコロナ抗原検査は陰性だったが、この日になって頭痛を訴え、宿舎で静養したという。練習の指揮は大部コーチが執った。もしこれが試合当日だったら指揮官不在の戦いを強いられたかもしれない。
東京五輪のプレーブック(アスリート・チーム役員版)によると、選手村や組織委の指定宿舎に滞在する選手、コーチは唾液による抗原検査を毎日受け、陰性の場合は試合に出場できる。
しかし、試合当日に発熱などのコロナ感染が疑われる症状が出た場合、状況によっては組織委指定の医療機関でPCR検査を行い、指定の場所で結果が出るまで待機する。大会会場にいる場合はすぐに会場の医務室で診察を受け、一時的に隔離される。必要に応じて大会指定の病院などへ送られることになるという。
例えば、選手村の発熱外来で鼻咽頭によるPCR検査を受けた場合、検査結果が出るまでに3~5時間を要する。日本の競技団体の多くは、選手村ではなくNTC(ナショナルトレーニングセンター)やホテルに滞在しており、その場合は検査結果の判明までさらに時間がかかるだろう。試合当日なら、たとえ検査結果が陰性だったとしても、競技に間に合わないケースもありうる。