ドミニカ戦で2失点…我らが阪神・青柳さんを救ってくれたサヨナラ勝利
東京五輪・侍ジャパンの初戦で阪神・青柳晃洋が打たれてしまった。1回もたず2失点である。
しかも、先発のオリックス・山本由伸がさすがのピッチングでドミニカ共和国打線を6回2安打無失点9奪三振に抑え、0対0の均衡を保ったまま、その山本の後をリリーフした青柳が先制点を許したのだから余計に印象が悪い。結果はご存じの通り、日本が劇的な逆転サヨナラ勝ちをおさめたため、なんとか事なきを得たが、もしあのまま負けていたらまちがいなく戦犯扱いされていただろう。
これ、虎党としてはショックな結果である。なにしろ、今季の青柳はここまで8勝2敗、防御率はセ・リーグトップの1・79という、エースの西勇輝をしのぐ活躍を見せてきた。だから青柳が侍ジャパンに初選出されたことにはなんの疑いもなく、なんなら投手王国・阪神屈指の実力派だと誇りに思っていた。
虎の変則サイドスロー投手が国際試合で大活躍した前例といえば、古い話かつ親善試合で恐縮だが、1998年の日米野球における川尻哲郎が思い出される。当時の阪神の先発投手陣を藪恵壹とともに支えていたサイドスローの川尻は、その日米野球でかの有名なカート・シリングと投げ合い、MLB選抜を九回1死まで無失点に抑える快投を見せた。あと少しで日米野球史上初となる完封勝利目前の偉業だった。