著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神“変則エース”青柳晃洋に「投手3冠」期待! 2003年の井川慶以来の快挙を

公開日: 更新日:

 6回6安打2失点の粘りのピッチングで、リーグトップタイとなる9勝目。正直、この1勝はめちゃくちゃ大きい。東京五輪の後遺症はないと見ていいだろう。やっぱり青柳は先発投手だ。なお、防御率も依然としてリーグトップかつ唯一の1点台(1.87)。さらに勝率(.818)もトップだから、現在の青柳は堂々たる投手3冠だ。

 そんな青柳はプロ4年目の2019年に先発ローテに定着すると、初めて規定投球回に到達して9勝をあげた。翌20年も開幕から先発ローテを守り、2年連続で規定投球回に達したが、それでも7勝止まりだった。防御率はいずれも3点台と安定していたにもかかわらず、打線の援護の関係で2桁勝利には一度も届いたことがないまま、今季を迎えていたわけだ。

 それが今季は早くも9勝目である。残り50試合もあることを考えると、よほどのアクシデントでもない限り、自身初の2桁勝利はまちがいないだろう。それどころか、最多勝と最優秀防御率、最高勝率の3冠王に輝く可能性もある。

 もしそうなったら、阪神では03年の井川慶以来の快挙だ。本格派の先発完投型左腕で奪三振率も高く、沢村賞にまで輝いた井川とちがって、青柳は技巧派の変則投法だから沢村賞のイメージには適さないと見られるかもしれないが、それも阪神が優勝したらわからない。少なくともMVPやベストナインは獲得するんじゃないか。捕手・梅野隆太郎とセットで最優秀バッテリー賞にも選ばれるかもしれない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇