森保Jベトナム相手に1-0辛勝の体たらく…次戦オマーン攻略布陣のキモは「五輪世代」にあり
最終予選B組のアウトサイダーとなったベトナムを相手に勝ち点3をゲットし、3勝2敗と勝ち越した森保ジャパン。
だが、ひと息ついている余裕はない。17日未明には最終予選の初戦で0-1と苦杯をなめさせられたオマーン戦が控える。
難敵との一戦は勝利が最重要課題である。引き分けて勝ち点1を積み上げたとしても、プレーオフ進出のB組3位の確保が厳しい状況。全日程を消化した段階でオマーンと勝ち点、総得点、得失点差が並んだ場合、当該チーム同士の対戦成績によって、日本はオマーンの後塵を拝することになるからだ。
勝つしかない森保ジャパンの前に立ちはだかるのが、オマーンを率いるクロアチア人指揮官のイバンコビッチである。
対戦相手の分析能力にたけ、選手に規律を植え付けるスキルの高さで知られ、欧州では「教授」と呼ばれている。
この67歳の策士は前回対戦時にFW大迫、トップ下・鎌田の個々の動きと連動性を徹底的に研究し、日本の攻撃力を完全に無力化した。
攻撃では「左SB長友と右SB酒井が攻撃参加した際に生まれたスペースを突いていく」ことをチームに浸透させ、世界ランキング79位のオマーンが、同24位の日本をあしらいながら、格上のような戦いぶりを見せた。 森保ジャパンはオマーンとの2戦目にどんな戦いを展開し、どの選手を起用すればオマーンを攻略できるのだろうか。
オマーンには未知数な2選手の起用を
「オマーンの基本戦術は4(DF)-3(セントラルMF)-1(トップ下)-2(FW)。これが日本の4(DF)-2(守備的MF)-3(MF)-1(FW)の布陣にうまくハマり、日本は選手の特性、チームの総合力を発揮させてもらえなかった。しかしオーストラリア戦、ベトナム戦で日本が採用した新布陣4(DF)-3(MF)-3(FW)をオマーンは研究し切れていないと思われ、これは日本のアドバンテージとなる。新しい布陣のキモとなる田中、守田、遠藤のセントラルMF3人衆の連動性をより高めていき、オマーンに相対してほしい」と話す元サッカーダイジェスト編集長・六川亨氏がさらにこう続ける。
「Jリーグで21点を挙げて得点ランク首位の横浜M・FW前田、13点で4位タイの鹿島FW上田を積極的に起用してもらいたい。2人はオマーンにとって未知数の選手であり、情報量の少ないFWに他ならない。手の内が分からない分、オマーンDF陣に戸惑いが生じるはず。東京五輪メンバーだった若手2人のハツラツとしたプレーに期待したい」
ストライカーには<旬がある>と言われる。たとえばFW大迫。ドイツ時代にゴールに見放されると代表でも不発が続いた。ゴール量産中の前田と上田。五輪世代では代表初招集でベルギーで活躍するMF三笘もいる。使わない手はない。