阪神球団トップ交代で矢野監督の去就が風雲急…阪急の意向強まりささやかれる後任の名前

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「矢野監督の去就に影響を及ぼしかねない」

 球団周辺ではこんな声が出ている。

■本社常務の新社長

 阪神は21日に行われた取締役会で、阪神電鉄常務取締役の百北幸司氏の新球団社長就任、社長を兼務していた藤原崇起オーナーのオーナー職専念を決定した。地元の放送関係者が言う。

「藤原オーナーは昨年、揚塩前球団社長が球団内のコロナ絡みの不祥事の責任を取って退任したことで、1~2年をめどに社長を兼務していた。百北新社長は藤原オーナーの肝いりのようで、電鉄本社では秘書部長や子会社の阪神コンテンツリンクの代表取締役社長を歴任。現在は常務取締役として、球団や甲子園球場、ビルボードなどの事業を行うスポーツ・エンタテインメント事業本部長も務めている。百北氏は阪急阪神ホールディングスの株主総会では株主から質問を受けています」

 今回の社長人事を巡っては当初、谷本修副社長が昇格するとの見方もあったらしい。

「これが来季、単年契約での続投が決まった矢野監督の去就とリンクしてくるのです」とは、阪神OB。

「矢野監督と谷本さんは一蓮托生の間柄といっていい。谷本さんは2018年、金本知憲監督が電撃解任された際、宮崎でフェニックス・リーグを戦っていた矢野二軍監督に翌年の一軍ヘッド就任の打診をするため、宮崎を訪れていた。急転、本社の意向で矢野監督が後任候補に決まったことで、谷本さんが矢野監督を説得した経緯がある。矢野監督に対する思い入れもありますから、仮に谷本さんが社長になっていれば、矢野監督の強力な後ろ盾になっていたことでしょう。しかし、藤原-百北体制となる今後、谷本さんの発言力低下は避けられそうにない。藤原オーナーが社長を兼務している今と同様、球団経営については親会社の意向が強く反映される。これに深くかかわってくるのが阪神の親会社である阪急の存在です」

「阪急は結果対してシビアな会社」

 阪神電鉄は06年、村上ファンドによる買収劇を経て、阪急電鉄と経営統合。その際、「阪急は阪神タイガースに向こう10年、手を出さない」との誓約書が交わされたといわれているが、その10年も過ぎた。阪神電鉄に詳しい経済ジャーナリストは「阪神系の会社は阪急がイニシアチブを取り、最後の聖域と言われた球団の財務、人事についても、阪急の発言力が強まっている。揚塩社長のコロナ騒動による退任も、阪急の角会長の逆鱗に触れたことが契機となった。今の阪神は阪急の意向には逆らえません」と、こう続ける。

「阪急は結果に対してシビアな会社。阪神の子会社社長が阪急系の人材に取って代わられている過程を見てもそうです。阪神タイガースに対しても、経営面を精査している。勝てばグッズが売れ、系列の阪神百貨店も潤うが、ただでさえコロナ禍で球団の収入が減る中、今季は16年ぶりの優勝という千載一遇のチャンスを逃した。矢野監督は1年契約で続投しましたが、結果に対する責任が一層問われることになります」

 もっとも、阪急はこれまでタイガースの監督人事に口出しをしたことはないと言われているが……。前出の経済ジャーナリストがこう指摘する。

「藤原オーナーは矢野監督の生みの親ですが、阪急から責任問題を問う声が出た場合、無視はできないでしょう。3年契約の1年目だった金本前監督が最下位に低迷した際、解任を決断したくらいです。矢野監督を巡っては昨季、開幕直後に2勝10敗と低迷し、親会社内でも采配に対する不満の声が出たといいます。就任以降、3位、2位、2位。優勝できる戦力がありながら、なかなか勝ち切れない。谷本副社長が球団トップになっていれば、少しは矢野監督をかばえたかもしれませんが……」

■「岡田」「鳥谷」の名前

 そんな中、球団周辺では早くも「ポスト矢野」の名前が挙がり始めたという。

「阪神が阪急の角会長に“忖度”するとすれば、岡田彰布元監督の再登板もゼロではない。角会長と岡田さんは同じ早大卒。85年は選手、03年はコーチ、そして05年は監督として優勝しています。阪神OBから人選し、結果を出すことを最優先にした場合、岡田さん以上の人材はいません。一方で、こちらも早大卒で将来の幹部候補として高く評価されているのが今季限りで現役を引退した鳥谷敬。岡田さんの下で指導者として経験を積み、ゆくゆくは鳥谷監督へ、という流れになっても何ら不思議ではありません」(前出のOB)

 いずれにせよ、矢野監督は来季、進退を懸けた背水イヤーになるというのだ。 

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