体操・内村航平が指導者転身 初仕事は本番未公開技「ウチムラ」の若手への伝授
現役引退を発表した体操男子で五輪連覇の内村航平(33)が14日、都内で会見。「五輪後、練習をしていく中で(体が)しんど過ぎた。次の(パリ)五輪までは無理だなと思った」と引退を決断した理由を話した。
第二の人生については「世界で一番(体操を)知っている状態でいたい。今後も体を動かしながら勉強を続け、極めるよりも、もっと上のところまでいきたい」と、指導者への転身を改めて口にした。
内村は個人総合にこだわり、6種目全てで安定した演技を披露するため、難度の高い技をあえて封印。国際大会で成功すれば、自身の名が冠せられる新技を披露することはなかった。類いまれな空間認識能力とバランスを備え、五輪、世界選手権合わせて前人未到の個人総合8連覇を成し遂げながら、「ウチムラ」の技名がないまま現役生活に終止符を打った。
内村は「(自分の名が付く技がないのは)個人総合にこだわった自分らしくていいかな」と笑顔を見せた。その一方で、各種目とも練習で成功しながら、本番で実施しなかった技が数種類あることを明かしており、今後は日本代表の若手や全国各地の体操教室などで、惜しげもなく伝授するという。