9大会連続W杯出場のなでしこは「アジア女王」として大舞台に出られるか
サッカー女子日本代表「なでしこ」(世界ランク13位)が1月30日、2023年W杯(オーストラリア・ニュージーランド共催)予選を兼ねたアジア杯(インド)準々決勝でタイ(同38位)相手に7-0で圧勝。9大会連続のW杯出場を決めた。
チーム力に大きな隔たりのあるタイとの試合だったが、決して大味な内容にはならず攻守に高レベルのプレーを披露した。攻撃も両サイドからの崩しあり、中央突破あり、ミドルレンジからのシュートあり──と多岐にわたっており、東京五輪後に就任した池田太監督の「もっともっと攻撃のバリエーションを増やしたい」というチームづくりが、順調に進んでいることを感じさせられた。
代表歴の少ない選手の躍動も喜ばしいことだ。
代表歴1試合のMF成宮は、今大会のグループリーグで代表初ゴールを含む3点を挙げた。代表歴6試合で代表ノーゴールだったFW植木は、ライバル韓国戦の開始直後にゴールを決めてチームを勢いづかせ、この日もチーム5点目を決めた。
なでしこと同時刻キックオフの別試合で波乱があった。アジア杯出場国で世界ランク最上位(11位)のオーストラリアが、準々決勝で18位の韓国に0-1で敗れてベスト8で姿を消したのである。決勝で顔を合わせて「なでしこジャパンの現在地」を知る好機を失い、残念でならない。