新庄監督“1安打1得点勝利”にしてやったり!新生日本ハム「チームプレー不要」の腹の内
昨季のチーム打率は.231でリーグワースト、得点数(454)も最下位だった。貧打を解消するためにはまず打席に立つ選手の意識を変えていこうというわけだ。
そのための“保障”もある。選手は日々、ベンチのサインや査定といった「制約」の中で野球をやっている。たとえば無死一、二塁の場面で出番が回ってきた打者は逆方向に進塁打を狙うなど無難に当てにいきがちだ。仮に強攻した結果、ゲッツーになろうものならマイナス査定で給料が減りかねない。
■監督自ら「責任を取る」と公言
そこで新庄監督は前出の著書において個人プレーを優先した際の失敗に触れ、「責めたりしないし、それがマイナス査定にならないよう(査定)担当に伝えるつもりだ」と書いている。監督自ら「責任を取る」と公にしているのだから、選手は思い切ってバットを振れる。この日、2者連続で初球にヒットエンドランを仕掛けたように、ベンチがサインを出すことはあるが、極力、制約を取り払うことで選手の能力を引き出そうとしているのだ。