カブス本拠地の風速は最大25mを記録 外野手・鈴木誠也にシカゴは厄介な“強風の街”
リグレーフィールドは1914年に開場したナ・リーグ最古の球場。伝統を重んじる米国のファンの間では人気の高いボールパークのひとつだが、選手にとっては対応が難しいことで知られる。
シカゴ市は五大湖のひとつ、ミシガン湖に近く、強い季節風が吹く「ウインディーシティー」の異名を取る。球場の風速は最大でハリケーン並みの25メートルを記録することもあり、試合中も風の影響をもろに受け、打球の勢いは風向きによって大きく左右される。
傾向として気温が低い開幕から5月までは外野から本塁に向かう向かい風、逆に暑さが増す7~8月は追い風となる。毎年、向かい風の5月までは本塁打が出にくく、追い風の夏場は一転して長打が増える。1試合平均本塁打数は毎年、4、5月が0本台にとどまっているが、夏になると1本台半ばに達する。
移籍1年目でメジャーの投手に不慣れな鈴木は開幕からしばらくは完璧に捉えたつもりでもフェンス手前で打球が失速するなど、感覚とのギャップに悩まされかねない。飛距離を追い求めれば、打撃フォームを崩す恐れもあり、相手バッテリーだけでなく、本拠地の特性との戦いも強いられる。