巨人に接戦勝ちが増えたカラクリ…救援投手に立役者ズラリも、リリーフ防御率は4.50
巨人が接戦に強くなった?
開幕から3カードを8勝1敗で乗り切り、5日の広島戦前まで9試合中6試合が2点差以内での勝利。原監督は「ぎりぎりの状態で最後は勝ちを取れているけど紙一重」と話していた。
昨季は3点差以内の試合が36勝41敗と接戦に弱かっただけに、今季は一変した格好だ。
立役者は6戦6セーブのドラフト1位・大勢、5試合で無失点の2017年ドラフト1位の鍬原、自責点ゼロの今村と戸田を加えた救援投手4人だ。チーム防御率は4日時点で3.18。内訳は先発の2.50に対し、救援は4.50とリリーフ陣は打ち込まれている。巨人OBで元投手コーチの高橋善正氏(評論家)がこう指摘する。
「点差があるのにリリーフ陣が追い上げられ、結果として接戦になった試合が多い。これでは、まだ接戦に強くなったとは言えないでしょう。新人の抑え・大勢は頑張っているし、今年の鍬原は人が変わったかのように良くなった。今村と戸田も安定しているが、その他の中継ぎ投手がいまひとつ。特に昨年勝ちパターンだったビエイラ(防御率18.00)は制球難がブリ返してしまっている。変則左腕で昨年は絶対的な存在だった高梨(同9.00)も、昨年投げ過ぎた(55試合登板)影響による勤続疲労なのか、今年は球にキレがない。相手打者の目が慣れた感じがするのも気になる。原監督が言うように接戦は紙一重。打線が湿ってきたり、若い先発陣が疲れてきたら、結果は逆になる。中川、鍵谷が不在の穴がどんどん大きくなるかもしれません」