巨人守護神ビエイラ乱調は原監督には好都合 二軍待機の新助っ人2投手は今がお試し時
巨人が6連勝を飾った。
3日の阪神戦に先発したドラフト3位ルーキーの赤星が、7回2失点の好投。セ・リーグの新人で初勝利一番乗りとなった。前日は育成出身のプロ2年目・戸田が白星。巨人で「プロ初勝利投手」が2試合続けて誕生したのは、1960年以来62年ぶり。原監督は「見事だった。リズムもいいし、球種が多い。左打者の胸元に真っすぐを放れていて、相手打者は手ごわいなという印象があったんじゃないか」と称賛したが、不安がないわけではない。
3番手として九回のマウンドに上がり、木浪と梅野に2者連続弾を浴びるなど1回を1四球2失点のビエイラ(29)だ。前カードの3月30日のヤクルト戦でも2者連続四球と悪送球で1死しか奪えずに1失点でマウンドを降ろされ、翌日も2四球1被弾で降板。昨季の守護神は登板3試合でいずれも失点し、3日現在、防御率は18.00だ。そもそもオープン戦も防御率16.88と不振で開幕を二軍で迎えていた。同じ勝ちパターンのセットアッパー・デラロサの不調により、復調する前に一軍昇格したが、案の定、このザマである。
「勝利の方程式であるデラロサとビエイラの不振は本来ならピンチですが、チームが開幕ダッシュに成功しただけに原監督は『ちょうど良かった』と思っているんじゃないですかね。新助っ人投手がまだ2人います。二軍で調整しているシューメーカーは、この日抹消された山崎伊の代役として9日の先発が濃厚。もう一人のアンドリースも、外国人枠の関係で二軍で待機していて、出番を待っていますから」(球界関係者)
早くも独走気配が漂い始めた巨人。2人の新助っ人投手を試したかった原監督にとって、ビエイラの乱調はおあつらえ向きだったかもしれない。