著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

開幕から11戦未勝利…“広島アレルギー”で思い出す1988年の阪神

公開日: 更新日:

 今季の阪神はなぜか広島に勝てない。開幕からここまで、勝ち星なしの9連敗(2引き分け)。リーグトップのチーム防御率2.75を誇る阪神投手陣も、広島戦に限ると3.76まで悪化する。

 阪神が開幕から同じチームに負け続けるのは、1988年4月8日から6月9日にかけての10連敗が最高だという。その相手もまた広島だったのだから気味が悪い。

 88年の広島。88年の阪神。当時の私は小学校6年生で、今も嫌な記憶が鮮明に残っている。

 あの年の阪神は85年の日本一からわずか3年後だったのだが、急激に弱体化が進み、前年に続いて2年連続の最下位に沈んだ。2度目の指揮となる村山実監督の就任1年目。最強助っ人ランディ・バースが長男の病気をきっかけにシーズン序盤で退団し、86年のデッドボール(詳細割愛)以降、すっかり精彩を欠いていたミスタータイガース・掛布雅之が33歳の若さで引退した。

 おまけに阪神と同じく関西に本拠を置く老舗球団であった阪急ブレーブスと南海ホークスが身売りによって消滅。阪急のエース・山田久志と世界の盗塁王・福本豊も引退し、翌89年早々に昭和が終わった。12歳の大阪の少年にとっては、なにからなにまで衝撃的かつ悲しい一年だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…