2000年前半は二軍生活…自分の与えたヒントで改善する若手の成長が楽しみだった
若手を教えているうちに、ふと、自分がプロ入りした頃のことを思い出した。
近鉄に入団した当時のパ・リーグには、球団の顔ともいえる投手が各チームにいた。阪急の山田久志さん、ロッテの村田兆治さん、西武の東尾修さんたちがそうだ。
例えばオールスターなどで彼らに会い、話を聞かせてもらうと参考になるのはもちろん、話をさせてもらうことだけで意識やテンションは上がる。
■両親と同郷
オールスターの練習中に、彼らは外野で調整をしている。プロ1、2年目の若造が、すでに大投手である彼らに話しかけていいのだろうか、失礼じゃないか……。そんな雰囲気の中、私が最初に声を掛けたのは山田さんだった。
両親は山田さんと同じ秋田の能代出身。自分がプロ入りする際に、父親からは山田さんとは高校も同じと聞かされていただけに、そんな話を入り口にして言葉を交わした。 (つづく)