著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

故障明けの錦織圭に「楽天オープン」から再出発の不安…33歳の無理は引退に直結する

公開日: 更新日:

 テニスの全米オープンで、スペインの19歳、カルロス・アルカラスが優勝した。準優勝のキャスパー・ルードは全仏に続く決勝進出でノルウェー出身の23歳──勢力図の書き換えが着実に進み、アルカラスは史上最年少で世界ランクの頂点に立った。

 2位がルード。ただ、ツアーにはコロナや戦争の影響が残り、ジョコビッチのウィンブルドン優勝にポイントがないなど、現行ランキングは必ずしも実力を反映していない。オーストラリア政府は入国規制を廃止した。世代交代劇は来年の全豪の楽しみというところだ。

■WCを希望しながら返上

 男女の国内大会も再開され、錦織圭が気になる。昨年10月にラケットを置き、今年1月に股関節を手術。夏の米国シリーズで復帰の予定が、ワイルドカード(WC=主催者推薦)返上が続き、来週のサンディエゴ250も取りやめた。10月3日からの楽天オープンにWCで出場の予定だが、果たしてプレー出来る状態か疑わしい。

 現ランキングは370位、故障者に認められるプロテクトランキング(PR)は47位で、PR特権には制限がある。復帰後9カ月間の9大会に限られるため、回復が不十分なら特権を使わず下部大会で調整するか制限外のWCを希望する──錦織がサンディエゴにWCを希望して返上、さらに楽天のWCを選択ということは態勢が不十分なのだ。復帰が1年以上かかれば、PRが1年間12大会に延びる措置も見通しているだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…