大学4年アマ蝉川泰果Vが示す日本男子プロの深刻レベル低下…「強い若手登場」とは喜べない
また、アマチュアがツアーで勝てないのは、大学時代に活躍した優秀な学生が卒業を待たずに早くプロ転向することも理由にあるという。
日本もAON(青木功、尾崎将司、中嶋常幸)時代はアマチュアの優勝はなかった。その前、まだツアー制が敷かれる前だが、和製ビッグスリー(河野高明、杉本英世、安田春雄)が活躍した時代も全国的な試合でアマチュアの優勝はなかった。
それが「パナソニックオープン」は昨年に日体大の中島啓太、そして今年は蝉川(東北福祉大)と2年続けて学生が優勝している。賞金を稼ぐプロを負かすアマが増えているのだ。
■学生が勝ったと素直に喜べない
日本の男子ツアーは1983年の年間46試合をピークに減少を続けて、今やわずかに26試合しかない。
試合が少なければ練習量だって減るだろうし、実戦の感覚も衰える一方だ。学生はアマチュアの試合に出られるので、プロより試合勘は養われる。