オリ1勝の裏に「ナカジマジック」炸裂! 虎の子の1点守り抜いた“非情”継投ハマった
指揮官の「魔法」が冴え渡った。
3試合を終え、ヤクルトに2敗1分けと劣勢のオリックス。26日の4戦目は三回に杉本の適時打で先制するも、五回に先発の山岡がピンチを迎えた。
【写真】この記事の関連写真を見る(23枚)
1死走者なしから1番塩見に三塁打。ここで中嶋聡監督(53)が動く。
4回を無失点に抑えていた山岡をスパッと見切って育成出身の剛速球投手・宇田川(23)にスイッチ。若き右腕も期待に応えた。2番山崎を徹底したフォーク攻めで三振に仕留めると、3番山田を全球150キロ超えの直球で追い込み、フォークで見逃し三振。内野ゴロでも同点の可能性が高い場面で、チームで最も奪三振率の高い(12.90)宇田川の起用が見事にはまった。
評論家の山崎裕之氏が言う。
「中嶋監督はさまざまなシミュレーションをした上で、『こういう場面なら宇田川』と事前に決めていたでしょう。プレッシャーのかかる場面でしたが、宇田川はメンタルが強くピンチでも動じないなど、選手個々の性格を把握しているからこそ、適材適所の采配ができる。山岡の降板は見方によっては非情と映るかもしれませんが、日本シリーズのような短期決戦に情は不要。その場その場に適した冷静な判断が重要です」