オリ1勝の裏に「ナカジマジック」炸裂! 虎の子の1点守り抜いた“非情”継投ハマった
短期決戦に情けは禁物、早め早めに手を打たないと…
宇田川は今季リリーフとして19試合に投げ、防御率0.81とはいえ、育成出身の2年目。一軍デビューは今季と実績に乏しい。それでも中嶋監督はソフトバンクとのCSでも起用するなど、中継ぎの切り札として重宝している。
「日本シリーズは早め早めに手を打たなければいけないが、監督によっては情がそれを邪魔するケースもある。中日や阪神、楽天で采配を振った星野仙一さんも、そのきらいがあった。シーズン中は情に左右されて失敗しても取り返しがつくし、情をかけて選手の成長を促すこともある。ただ、短期決戦ではご法度。中嶋監督は現役時代は捕手として活躍。マスク越しに目を光らせ、冷静に試合を観察していたことが、監督としても生きているのでしょう」(山崎裕之氏)
日本ハム時代は現役選手でありながら、後に正捕手となる鶴岡の起用を首脳陣に進言。選手を見抜く目こそ、「ナカジマジック」のタネであり、真骨頂なのだろう。
中嶋監督は試合後、「いや~、かなりしんどかった」と、率直な心情を吐露。虎の子の1点を守った継投陣を「ヤクルトはすごい打者が多いけど、何とかゼロで抑えてくれた」と、褒めたたえた。
この1勝が逆襲の第一歩となるか。