「史上最悪」の声も出るカタールW杯ついに開幕 汚名払拭にサクラ動員の悪あがき
元FIFA職員のブラジル人ジャーナリスト、リカルド・セティオン氏は「何が起こるかわからない、クレージーな大会になる」と言っている。
開催費用に3000億ドル(約44兆円。過去最高額は2014年のブラジル大会の150億ドル=2兆円)を投じた史上最も豪華なW杯を、リカルド氏は「カタール開催が決まって以降、スタジアム建設などに関わった労働者の6500人が命を落とした。リッチなカタールW杯は多くの犠牲者の上に成り立っている」と日刊ゲンダイの連載で指摘し、ある人権団体トップのこんな言葉を紹介している。
「スタジアム建設中に死亡した労働者1人につき1分の黙祷を捧げたら、カタールW杯全64試合の全てを沈黙の中で行わなければならない」
中東開催も冬開催も史上初。11月開幕は暑さのリスクを軽減するための措置だが、通常は欧州のシーズンが終了する6月から7月の開催を後ろ倒しにしたため、各国リーグ戦の真っ只中の選手は疲労困憊。日本代表にも故障者が続出している。今W杯の目玉選手の一人、フランス代表のエースで10月に22年のバロンドール(世界最優秀選手)を獲得したベンゼマも19日に左足の負傷で今大会の欠場が発表された。