JOC山下泰裕会長の年頭挨拶は中身ゼロ…この国の「スポーツ汚職」は五輪だけではないのに
まるで政治家のスピーチだ。
日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は5日、職員に向けて年頭の挨拶をした。
「改めてスポーツの価値、五輪の価値は何なのか。そういったことに真摯に向き合いながら、さまざまな課題にしっかりと対処していく」と述べ、東京五輪後に明るみに出た一連の汚職事件については「スポーツ、五輪の価値を毀損しかねない事案が明らかになった。JOCも再発防止に向けて、今できることにしっかりと取り組んでいく必要がある」と語った。
スポーツライターの津田俊樹氏(国士舘大学非常勤講師)は、山下会長の挨拶にこう憤慨する。
「東京五輪における大規模な汚職事件に国民は怒り、そして五輪そのものにも不信感を募らせた。2030年札幌五輪の実現を目指すJOCは現在、積極的な機運醸成活動を休止しているが、多くの札幌市民、道民が望まない以上、招致は無理です。しかも、国民の不安や不信感を払拭する必要があると言いながら、カネと利権まみれの五輪にしないために、どうするのかという具体策は示さない。意味のない挨拶は、その場しのぎの政治家の答弁みたいなものです」