門田博光さんを悼む「もう体はボロボロや」と語った稀代のスラッガーの仰天ファンサービス

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 そこで門田さんはある手段を思いついた。ヘリコプター通勤だ。ヘリコプターならラッシュアワーは関係ない。だったら自動車通勤に戻せばいいだけの話だが、豪快な門田さんの思考はそうはならなかった。早速、民間のヘリコプター会社に問い合わせ、料金や時間などを調べた。門田さんはその気になったが、実現はしなかった。

 ヘリコプターは災害などに備え、待機しておく必要がある。いち個人の通勤のために、毎日は飛ばせないと会社に言われ、断念したそうだ。

■ファンの自宅にサイン色紙を届ける

 門田さんはファンを大切にした。私が取材したときも、ホテルを出たところでファンに頼まれ、出された紙に快くサインをしていた。南海(現ソフトバンク)の現役時代、球団に門田さん宛のファンレターがたくさん届いた。門田さんは一人一人に必ずお礼の返事を書いたという。ある時、球団にこんな葉書が来た。

「門田選手にファンレターを書いたが、返事が来ない」

 ファンレターが届いた日、チームは遠征に出かけていた。地元に戻ったのは約2週間後。そのファンは門田さんが返事をくれないと思ったようだ。遠征から帰って球団からその話を聞くと、門田さんはすぐにタクシーを呼んだ。葉書の住所を頼りにファンの自宅を調べ、サインの色紙を届けた。着いたのは夜10時過ぎ。突然、訪ねてきた憧れの選手にそのファンの驚きと喜びはいかばかりだったか。

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