三浦カズまもなく56歳…ポルトガル2部オリベイレンセ移籍は、いわば“子会社への出向”
2月26日に56回目の誕生日を迎える元日本代表FW三浦知良。常識では考えられないような<高齢>プロ選手とあって、ポルトガル2部オリベイレンセ移籍を報じる欧州メディアも「メッシが生まれる前年の1986年からプロ!」と呆れ返り、中には「この移籍はスポーツというよりもマーケティング」と報じたメディアもあった。
そう書かれても致し方なし、である。そもそもオリベイレンセは、カズの所属するJ1横浜FCの親会社が経営権を握っており、2日には横浜FCの山形伸之CEOがオリベイレンセの会長に就任することが正式に発表された。カズは戦力として引き抜かれたのではなく、「いわば勤務先から子会社に出向してクラブの知名度を上げたり、日本のスポンサー企業を探したり、そういった役回り」とサッカー関係者。
続けて「カズのポルトガル行きは日本サッカー界の総意」とこう言う。
「日本サッカーのレベルアップのためには、20歳前後の若手を欧州に送り込み、一人でも多くの選手を格上リーグのイングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランスの5大リーグにステップアップさせることが重要となる。現在、ベルギー1部のシントトロイデンが<最初の欧州チャレンジの受け皿>となっている。親会社は日本企業のDMMグループ。これまでドイツの遠藤と鎌田、イングランドの冨安といったカタールW杯の代表主軸が、シントトロイデン経由で欧州の強豪に巣立っていった。日本サッカー界にとって第2のシントトロイデンの役割を担うオリベイレンセにカズが加入することは、もろ手を挙げて歓迎すべきことなのです」
かくしてカズは、知名度を上げる客寄せパンダになる。