ダルの「42歳まで6年140億円」「キャンプ免除」が示す…大谷はメジャーじゃまだ“ひよっこ”
本人いわく「まだみんなでドッキリを仕掛けてると思ってる」とか。パドレスと今季から6年総額約140億円で契約を延長したダルビッシュ有(36)だ。
何しろ、35歳以上で6年以上の長期契約を結ぶのはメジャー史上初。6年目の28年には42歳になる。おまけにメジャーの米キャンプを免除、WBCに備えて宮崎合宿への参加まで認められた。
「自分のトシで6年というのは本当にないこと。それも含めて日本の合宿に参加するとか、まさに信頼であったりとか、感じるのでうれしいです」と本人が会見で笑顔を見せたのはもっともだろう。
現在の6年契約は今季限りで切れ、オフはFAになるところだった。パドレスが市場に出る以前に異例の長期契約でつなぎ留めたことといい、メジャーキャンプを免除したことといい、いずれも本人の言うように球団の信頼と積み上げた実績の大きさの表れ。ダルとパドレスの力関係は、明らかにダルが上ということになる。
■大谷も力関係は球団より上
そんなダルと同様、力関係から言えば球団より上なのが大谷翔平(28=エンゼルス)だ。今季年俸は約40億円。オフにFAとなる二刀流をめぐっては、早くも「史上初の5億ドル(約660億円)プレーヤーの誕生か」と米メディアを騒がせている。
そんな大谷との契約に関して、エンゼルスのモレノ・オーナーは「可能性で、わたしたちはどの球団にも負けてない。ウチは(年俸総額が)トップ10に入っている。だから(再契約は)不可能ではない」と話す。つまり、それなりのカネを積んで、再契約する意思があるということ。オーナーがいまの時期から「大谷を引き留めたい。人間としても素晴らしい唯一無二の選手」と前のめりなのは、主導権が球団でなく本人にある何よりの証しだ。
エンゼルスはすでに契約延長交渉を始めているともいわれるものの、しかし、ダルとは違ってWBCの起用法に関しては早々と注文がついたようだし、キャンプは結局米国で行うことになった。