2005年のWBC開催発表時は「不参加表明」も…野球の“五輪競技除外”決定で空気一変
横浜で選手会長を務めていた鈴木尚典(現DeNAコーチ)には、「私はWBCに出るべきだと思う」と伝えた。選手会は不参加を決議したものの、中にはWBCに出たい選手もいるはずだった。
「鈴木は私の意見を当時の選手会長である古田敦也に伝えたようです。会議の場で言ったのか、直接こっそり話したのかはわかりませんが……」
■田中将大はスポーツマンの鑑
ソフトバンクの王貞治監督が代表監督に就任することが決まると、同年9月に選手会は方針を転換し、参加することを決議。古田会長はこうコメントした。
「選手会も長く望んでいた真の国際大会への第一歩です。参加を決めた以上、NPBや海外の野球組織とも連携しながら、野球ファンの皆さまが心待ちにするような大会へと高めていき、野球の世界的普及へ貢献していければと考えています」
それから18年が経ち、今年、5度目の開催を迎える。開催時期や分配金、ライセンスの問題など、今も課題は少なくないが、多くの選手が出場を希望し、多くの国民が開催を待ち望む大会になったことは間違いない。