オランダ戦で先発“パナマの馬車馬”はエ軍の貴重なスイングマン 投手大谷の浮沈も左右
エンゼルス・大谷翔平(28)の同僚で、パナマのエース右腕ジェーミー・バリア(26)が日本時間9日、オランダ戦(台湾・台中)に先発。三回に相手の主砲ボガーツ(パドレス)にソロ本塁打を許したところで降板した。チームは1-3で敗れ、1勝1敗。
エースの重責は果たせなかったが、メジャー6年目右腕は投手大谷にとって重要な役割を担うことになる。投手力に不安があるエ軍では先発もリリーフもこなせるスイングマンとして貴重な存在だからだ。
バリアは大谷が渡米した2018年にメジャーデビュー。26試合に先発して10勝(9敗)をマークした。翌年からは先発が早い回で降板した際に後を受けるロングリリーフに配置転換。ローテの谷間には先発で起用されるなどフル稼働してきた。与えられた役割を黙々とこなすことから「パナマの馬車馬」として地元ファンから親しまれている。
フィル・ネビン監督は今季、大谷を原則として中5日で登板させる方針を明かしているのも、使い勝手のいいバリアがいるからだ。
今季、2年連続開幕投手を務める大谷はレギュラーシーズンでは約半分の16試合が中6日になる。ローテの谷間は、マイナーから若手を昇格させて穴埋めするケースが大半だが、今季9年ぶりのポストシーズン進出を狙うエ軍に若手を試す余裕はない。その点、スイングマンとして実績のあるバリアなら確実に計算できる。
大谷が熱望する「ヒリヒリする9月」を過ごせるかは、パナマ人右腕のワークホースにもかかっている。