著者のコラム一覧
早草紀子フォト・ジャーナリスト

兵庫・神戸市生まれ。東京工芸短大写真技術科卒業。在学中のJリーグ元年からサッカー誌に寄稿。1994年からフリーランスとしてサッカー専門誌を主戦場に活躍。1996年からは日本女子サッカーリーグのオフィシャルカメラマンを務め、女子サッカー報道の先駆者として幅広く活動した。日本サッカー協会公式サイトで長年、女子サッカーのコラムを担当。現在Jリーグ・大宮アルディージャのオフィシャルカメラマン。「紡 なでしこジャパンが織りなす21の物語」「あすなろなでしこ」「なでしこの教え」など著作多数。

W杯前のテストマッチは1勝1敗…収穫は「粘り強く勝利を引き寄せる勝負強さ」

公開日: 更新日:

欧州遠征で19歳の藤野あおばは代表出場を9試合とした

 実際、左の遠藤、右のMF藤野あおば(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)がいい突破をするも、結局はそこ止まり。ゴール前のフィニッシュに繋がるパスが通ることは少なかった。

 クロスを上げる際に余裕を持てていても、フィニッシュで選択肢が狭まれば意味がない。

 どれだけ仕留めの瞬間に時間を残せるかーー。自らのシュートも含め、ワールドカップまでに両サイドが超えていかなければならない壁が、ここにある。そして彼女たちがその壁を崩したとき、多くのゴールが生まれるに違いない。

 デンマークは確かにバランスのいいチームではあったが、このラインの対戦相手は、あくまでも本大会のラウンド16と想定される。しっかりと叩けなかったことが悔やまれる。

 本大会まで残り100日を切った。ポジショニング、球際、スプリントのタイミング……。ゴールを生むステップに残された課題は多いが、まだ3カ月あると捉えれば、ジャンプアップできるはず。 

 それぞれの所属リーグでいい化け方をする選手が出てくることに期待したい。

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