関脇・霧馬山鐵雄 “期待の新鋭”が語る「大関昇進」への意気込み
霧馬山鐵雄(関脇)
3月場所は新関脇として12勝3敗の好成績を挙げ、自身初優勝。1月場所でも11勝4敗と活躍した。大関とりの基準は「三役で3場所33勝以上」。14日に初日を迎える5月場所で10勝以上なら念願の大関昇進だ。モンゴルから来日して今年で9年目の新鋭に、昇進にかける意気込みなどを聞いた。
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──いよいよ大関とりまで、あと一歩です。稽古などは順調ですか?
もっと稽古して、いつも以上にやっていこうという気持ちはあります。でも逆に「大関に上がろう!」と意識しすぎて、そのためだけに頑張って、頑張って……というのもよくないのかな、とも考えています。
──霧馬山関にとって大関とはどのような地位ですか?
やっぱり、大関や横綱にはなかなか上がれない。関脇まで来たけど、そこから(苦戦する)……ということが多い印象です。その地位に上がるのは、また別だなと思っています。でも、稽古をしっかりやれば大丈夫、という気持ちもある。力士は稽古しかないんで。
──大関と言われて、真っ先に思い浮かぶ名前は?
そこは師匠の陸奥親方(元大関霧島)ですよ。師匠の過去の相撲とか、結構映像あるんで、見たりしてます。
──霧島といえば「和製ヘラクレス」と呼ばれたように筋肉質の力士で、人気も凄かった。
そうですよね。僕もそこまでの力士になりたい。師匠みたいに筋肉をもっとつけて……というのを目指していたんですけど、なかなか難しい。だから今は「自分自身の体をもっと強くしていこう」と意識しています。誰かの真似をするのではなく、自分の持ってる体で一生懸命やっていこうという思いです。
■入門当初は70キロ
──入門当初(2015年)は、当時横綱だった日馬富士のようになりたいと話していましたね。
あの当時は日馬富士関の相撲をよく見ていました。体も僕と同じように大きくない(霧馬山は186センチ、143キロ。日馬富士は186センチ、137キロ)ですし。自分に似ている人の相撲って、つい見ちゃうんですよ。日馬富士関はスピードがもの凄く、僕も「いつかはこんな力士に……」と思っていた。僕も入門した時は体が小さかった(入門当初は70キロ)ので。でも今は、今の体をもっと強くして……と考えています。
──2014年に初めて来日する前、モンゴルではどのような生活を送っていたのですか?
日本に来る前はモンゴル相撲や柔道をやっていました。もし、相撲部屋に入れなかったら、モンゴル相撲の力士か柔道の選手か……。どっちかを続けてやっていたと思います。