横綱・照ノ富士のヒザは連続出場に耐えられず…翔猿に金星献上、連敗黒星先行で無念の休場
無念の休場である。
12日、横綱照ノ富士が休場を発表。3日目の時点で1勝2敗と黒星が先行したのみならず、11日は翔猿に翻弄され、金星を献上する始末だった。
両者の攻防は1分近い熱戦。つかまえたい横綱に対し、翔猿は横に横にと動き的を絞らせない。照ノ富士は何とかまわしをつかむも1枚だけ、しかも伸びきってしまい、引き付けられない。強引な小手投げも不発。翔猿の苦し紛れの蹴返しに付け込むも、詰めが甘く、腰が伸びたところを寄り切られた。
取組後、翔猿は荒い息をつきながら、「つかまらないように動いて攻めることができた」と笑顔。一方、照ノ富士は古傷のヒザを痛めたのか花道を下がる時も付け人の肩を借り、風呂場に行く途中にバランスを崩したという。
親方のひとりは「翔猿に散々動かされた挙げ句、長い相撲ですからね」とこう話す。
「照ノ富士が両ヒザにバクダンを抱えているのは周知の事実。先場所は4場所ぶりの出場で優勝したが、そのダメージが抜けきっていないのでしょう。いくら7月場所前は巡業がないとはいえ、連続出場にヒザが耐えられないのです。本来、照ノ富士の相撲は相手を正面に置き、自由に動ける余地を封じてから攻めるというもの。しかし、『ヒザに負担を与えないように……』とあせれば、相撲が雑になる。この日もそうだが、前日の錦木戦も中途半端な体勢で攻め、逆転された。今後は目標とする優勝10回を達成するまで、最低でも1勤1休でだましだましやっていくしかない」
V10まで残り2。それまでヒザがもつかどうか……。