日本人7選手が全英OP予選落ち…国内覇者でも“敗退常態化”でJGAの無為無策ハッキリ
蝉川が勝った日本オープンは、日本ゴルフ協会(JGA)が主催するわが国を代表するオープン競技で、コース設定も厳しく最も勝つのが難しいといわれる。ところが過去10年の日本オープン覇者(日本選手のみ)の全英成績を見ると、松山の14位(17年)が最高で、池田勇太51位(18年)、稲森佑貴72位(19年)と予選通過プロは3人しかいない。出場メンバーの顔ぶれやコースの違いがあるとはいえ、本場リンクスでは日本のトッププロでもお手上げ状態なのだ。
「JGAは日本オープンで世界基準のコース選びやコース設定に取り組んでいない。だから選手の技術も上がらない。関東のある有名ゴルフ場が日本オープン開催要望を出したところ、2億円を出せば開催してもいいと言われたそうです。いま、JGAは加盟コースが減少しており、台所事情が厳しい。コース側から加盟料を払ってもメリットが少ないとそっぽを向かれているからです。そのため、日本オープンの会場選びもカネさえ積めばコースのレベルや大会にふさわしいか、は二の次のようです。
さらに開催コースには右サイドから木がせり出していると、ドローヒッターが狙えないと木を切れと指導するそうです。全英にはあらゆるところにポットバンカーや深いラフがあり、そこを避けるように選手がマネジメントすることで技量が上がる。しかしJGAのやり方では世界に通用する選手は育たない。日本オープンだから難度を高めて、格式の高い競技にしようというプライドがないのです。日本オープン覇者のメジャー予選落ちも当然でしょう」(評論家・宮崎紘一氏)
貧すれば鈍するということだ。