ロッテ佐々木朗希が球宴を「変化球の練習台」にした計算 6回1失点で劇的サヨナラ呼び込む
佐々木朗希(21=ロッテ)が、去る19日の球宴第1戦でパ・リーグの先発を務めたときの話だ。
1回を1安打無失点に抑えて勝利投手になったことはともかく、全18球中、ストレートは8球のみ。あとの10球は変化球だった。
「ストレートを狙っていると思ったので変化球を多めに。球場がしらけてました」と登板後の本人は笑ったが、変化球を多く投げた理由はそれだけではないという。ロッテOBがこう言った。
「朗希は球宴で習得中のスライダーを3球も投げた。そのうち1球はワンバウンドになるボール球でしたが、後半戦に向けて少しでも変化球の精度を上げておきたかったのでしょう。フォークはボールブロッキングに優れる捕手の佐藤都志也が後逸するようなワンバウンドになることも珍しくありませんからね。佐々木はメジャーで活躍するダルビッシュや大谷がそうだったように、そもそも変化球を投げること自体が好き。数を投げ込むことで、いま以上に変化球の制球はよくなるでしょう」
佐々木のストレートは160キロ超。フォークやスライダーにしても140キロ台だ。首脳陣は緩急をつけるために120~130キロ程度の変化球、つまりカーブを習得させるプランを温めている。すでに投げているフォークやスライダーの精度が上がるのはもちろん、新球を習得する日もそう遠くないかもしれない。