巨人坂本が一軍合流即「遊撃」復帰…後継育成そっちのけでも“今日勝ちたい”原監督の本音
巨人の坂本勇人(34)が28日、丸、ブリンソンとともに一軍に合流した。
坂本は6月23日の広島戦で右太もも裏を肉離れして離脱。26日の二軍戦で1カ月ぶりに実戦復帰すると、27日には遊撃の守備に就いていた。
坂本不在の間、一軍の遊撃には、主に新人の門脇誠(22)が入っていた。堅実な守備で奮闘していたが、この日の中日戦は坂本が遊撃に戻り、門脇は三塁、正三塁手の岡本和は一塁へ回った。
坂本が離脱した6月24日から巨人は8勝13敗1分けと失速しただけに、一刻も早く復帰させたい原監督の気持ちは分からなくもない。しかし、門脇は定評のある守備面で存在感を発揮しただけでなく、7月は打率.269。課題の打撃も上向いていた。さる巨人OBがこう言う。
「遊撃・坂本の後継者育成は、原監督にとって巨人の逆転優勝と同じくらいの重要課題にも関わらず、門脇を三塁で使っては、課題の先送りにしかならない。そもそも4番・岡本の守備位置を簡単に動かすのはいかがなものか。『一塁・坂本』という構想もあるようだから、勝利と育成を両立するならこっちでしょう。坂本の打撃を生かしながら、門脇を遊撃で育てられます」
4位に沈む原監督は、とにかく「今日」を勝ちたい。28日は復帰したばかりの坂本が3安打3打点と大暴れし、ノムさん超えとなる通算181度目の猛打賞。中日にも11-5で勝利した。こうなると、いよいよ重用はやめられない。