台風順延でハンデさらに拡大…夏の甲子園「寮ナシ校」は宿舎生活が球児の大きな負担に
夏の甲子園は台風7号の接近による1日の順延を挟み、8強入りをかけた対戦が再開される。
16強入りした各校はすでに10日間以上の集団生活を強いられていることになる。
日刊ゲンダイで「75歳名将の高校野球論 甲子園で勝つより大事なことがある」を連載中で、16日に土浦日大(茨城)と対戦する専大松戸(千葉)の持丸修一監督はこんなことを言っていた。
「甲子園期間中に宿舎で寝泊まりする生活は完全な“非日常”です。期間が長くなれば長くなるほど、選手の状態とモチベーションを維持するのが難しい。特にウチのように寮を持たない学校ならなおさらです。大会前は地方への遠征を組んで、非日常を普段通りにやりきる練習をしていますが、うまくいかないことも沢山あります」
そこへもってきて台風による順延だ。
「影響は皆さんが想像する以上です。特に21年夏大会は初戦の明豊戦までに4度の順延。次戦の長崎商戦までにさらに1度の順延があった。あの時は苦労しましたよ。1回でも延期されればリズムが乱れる。できることも限られているから、どれだけ状態維持に努めても、やっぱり難しい」(持丸監督)
普段から寮生活を送っている選手たちはともかく、そうでなければ精神的にも負担がかかるというのだ。16強の中には専大松戸や履正社(大阪)慶応(神奈川)など、いくつかの高校はハンデを背負いながら、8強入りをかけて戦うことになる。