オリックス「M20」で3連覇一直線! 采配ずばり「ナカジマジック」監督室での秘密
それにしても、打つ手がことごとく当たる。
30日のソフトバンク戦で8-4と快勝、優勝マジックを20に減らしたオリックスだ。
中嶋聡監督(54)はこの日、先発マウンドに上がった田嶋大樹(27)のほか、来田涼斗(20)、池田陵真(20)、佐野皓大(26)の4人を一軍登録。大量8人の入れ替えを行うと、高卒2年目の池田を「1番・左翼」、高卒3年目の来田を「9番・右翼」でスタメン起用。その池田は初回に右前打で出塁し、5番・頓宮の先制3ランを呼ぶなど、4打数3安打の活躍だ。投げては、約3カ月ぶりの登板となった田嶋がソフトバンク打線を5回3失点に抑え、今季5勝目(3敗)を挙げた。
■中嶋監督の綿密な準備と眼力
「他にも今季は育成出身6年目の東(晃平=23)が台頭し、先発で3連勝中。リリーフでは2年目の小木田(敦也=24)が貴重な働きを続けています。次から次に選手が台頭する用兵、巧みな采配が『ナカジマジック』と称されますが、それも中嶋監督の準備と眼力があってこそ。中嶋監督は特に本拠地試合で球場入りすると、練習そっちのけとまでは言いませんが、監督室にこもって延々とパソコンとにらめっこしています。画面に映っているのは二軍戦の試合と若手選手の映像。これをつぶさに見て、二軍選手の状態を把握している。調子がいいと見るや一軍昇格を即決し、すぐに試合に使う。決断力と見る目は本当にすごいと思います」(チーム関係者)
抜擢した選手がダメなら二軍でやり直し。別の選手にチャンスを与えるが、状態が良くなったと見ればまた昇格させる。そうやって選手が台頭する土壌をつくり、積極的な血の入れ替えでチームを活性化する好循環を生んでいる。中嶋監督はきょうもパソコンとにらめっこである。