初Vの神谷そらは20歳…2年連続でルーキーが優勝する「女子プロ日本一決定戦」の“軽さ”
【日本女子プロゴルフ選手権】最終日
今大会は、女子プロ協会が主催する「女子プロ日本一決定戦」で、年間4試合しかない公式競技。優勝すれば3600万円という高額賞金と3年の複数年シードが与えられる。女子プロなら誰もが欲しいタイトルのひとつであるが、フェアウエー幅を絞り、ラフを伸ばしたり、ピン位置も通常の冠大会以上に左右に振るなど、これまでは技術とコースマネジメントにたけた者でなければ、なかなか頂点に立てない大会と言われていた。
例えば、ツアー16勝の上田桃子(37)は、公式競技は55試合に出場し未勝利。15度目の挑戦だった今大会は通算1アンダー20位に終わった。これまで2位がベストフィニッシュで、「優勝」の2文字は“喉から手”だった。
ところが、だ。昨年は19歳の川﨑春花が予選会で切符を手に入れ初出場でいきなり優勝。今年の大会を通算12アンダーで制した神谷そらは20歳。2人とも大会前年の11月にプロテストに合格したばかりのルーキーだ。
昨年の「女子プロ日本一」の川﨑はそれからどうなったか? 日本女子プロに勝った翌月にツアー2勝目を挙げたものの、その後は成績もさっぱり。今季もここまで23試合で予選落ち10回、トップ10入り2回。ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ今大会も予選で姿を消した。
4月のツアー初優勝から約5カ月で2勝目を挙げた神谷は優勝スピーチで「1年前のこの時期、私はまだアマチュアで、テレビで見る側だった」と語った。
「勢いだけで勝った」と言われるか、それとも「真の日本一」になるかは、もう少し先の話だろう。