メッツGM辞任、コストカッターが編成トップ…大谷獲得は見送られ、千賀もトレード要員に?
千賀滉大(30)が所属するメッツのビリー・エプラーGMが日本時間6日、辞任した。
ニューヨークのメディアによれば、エプラー氏が負傷者リスト(IL)を不適切に利用したことが発覚し、MLBが調査に乗り出した。大スキャンダルに発展する恐れがあるため、責任を取って自ら職を辞したというが、実質的な解任である。
エンゼルスGMだった17年オフには大谷翔平(29)らの獲得に尽力したGMの辞任は、現役の日本人メジャーリーガーに飛び火しそうだ。
まずは今オフ、FAになる大谷だ。エプラー氏は本人が希望していた投打の二刀流を実現させただけに、同氏がGMを務めるメッツは早くから大谷の移籍先候補とされた。メジャーを代表する資産家であるスティーブ・コーエン・オーナーの了解を得られれば、大谷争奪戦への参戦が有力視されていた。
今後、メ軍は新GMの人選に入るものの、実質的な編成トップは今月3日に就任したばかりのデービッド・スターンズ編成本部長。GMなどの要職を歴任したブルワーズ時代はコストカッターとして知られ、限られた予算でチームを運営するため、売り時と判断すれば、主力であっても惜しげもなく放出。他球団から若手有望株を獲得してきた。
そんな新編成本部長の就任に加え、今季、総額約700億円を投じて補強しながら、ポストシーズン進出を逃したメ軍はコーエン・オーナーが「大金を投じても勝てないことがよくわかった」と自戒を込めて話している。そもそもコーエン・オーナーの理想は自前で育成した選手で世界一になること。そのオーナーの方針もあってスターンズ編成部長が大谷獲得を見送る可能性はある。
ナ・リーグの新人王候補である千賀(12勝7敗、防御率2.98、202奪三振)にしても、編成本部長が売り時と判断すれば、トレード要員になりかねないのだ。
金満球団のGM辞任が日本人選手の去就に多大な影響を及ぼしそうだ。