“エンゼルス史上最悪”のGM留任決定「大谷翔平を愛している」でも補強下手すぎて再契約のアダに
今オフ、FAになるエンゼルス・大谷翔平(29)の去就に多大な影響を及ぼしそうだ。
今季、ポストシーズン進出を逃した最大の戦犯であるペリー・ミナシアンGM(43)の留任が決まったのだ。
2020年オフに就任して以来、二刀流大谷、主砲トラウトとメジャーを代表する2人の選手を抱えながらプレーオフにさえ出場できなかった。地元メディアを中心に「エンゼルス史上最悪のGM」と位置付けられているが、解任したネビン監督に責任を押し付けてクビをつなげたのはアーティ・モレノ・オーナーの意向だという。
エ軍では次期監督には内部昇格に加え、メッツ監督を退任したショーウォルター氏ら外部からの招聘を検討している。オーナーは新指揮官の選手起用をフォローするためにも、リアル二刀流の起用法を理解しているミナシアンGMを留任させるのが得策と判断したらしい。
来季、編成のトップとして4年目を迎える同GMは故障者が続出して低迷した今季の反省を踏まえて「選手の層を厚くするため、しっかりと仕事をこなさなければならない」と、大谷との再契約以外にも、大型補強を示唆した。
■補強失敗が招いた8月の大失速
主力を放出して若手主体で再建を図るのではなく、戦力を上積みして優勝を狙うオーナーの方針もあるようだが、ミナシアンGMは就任以来、補強の失敗を繰り返してきた。プレーオフ進出を目指して行った今夏のトレードでは有望株を放出して先発右腕のジオリト(前ホワイトソックス)ら計5人を獲得しながら、8月は8勝19敗と、むしろ失速したのは記憶に新しい。
リアル二刀流に理解を示しているGMの留任は大谷本人にとってプラスとソロバンはじいたのだろうが、補強下手のGMでは優勝争いを演じるチーム編成は厳しい。
ミナシアンGMは日本時間4日の会見で「彼のプレーを見るのが好きだし、我々はショウヘイ・オオタニを愛している」と再契約に向けてラブコールを送ったが、「ヒリヒリする9月」を過ごしたい大谷から肘鉄を食らいかねない。