大谷翔平「左翼起用」に右肘パンクのリスク…DH独占を回避したいロバーツ監督の思惑と負担過多
1000億円超の契約を結んだ二刀流の加入で、早くも波風が立ちそうな気配だ。
入団会見の翌日、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(51)が米メディアの電話インタビューに応じ、大谷翔平(29)が左翼守備に就く可能性について本人と話し合ったことを明かした。
ロバーツ監督はこう言ったという。
「9月にボールを投げられるようになれば、左翼から投げてもらえるかという話もした。彼は『腕に問題がなければ大丈夫だ』と言っていた」
大谷はこれまでDH専門。故障で休む以外は先発の日も含め、ほとんど全試合DHで出場してきた。エンゼルスではそれが可能だったものの、ドジャースのDHは主力が休養するポジションでもある。例えば、マルティネス(36)は、DHとしては110試合の出場にとどまった。それ以外は守備の負担の大きい捕手のウィル・スミス(28)が14試合、三塁手のマンシー(33)が10試合、左翼手のテイラー(33)が7試合、右翼手のヘイワード(34)が6試合、DHに入った。メジャーに詳しいスポーツライターの友成那智氏がこう言う。
「シーズンも後半に入ると、野手は公にならなくてもどこかに故障を抱えているもの。ドジャースはベテランが多いだけになおさらです。DHは状態が万全でない野手の負担を軽減するポジションでもある。けれども大谷がDHを独占してしまえば、主力野手が休めなくなってしまう。それに守備のヘタなマンシーが常時三塁を守ることになれば、内野守備にいっそうの不安が生じることになる。ロバーツ監督はそれらを危惧して大谷に左翼を守らせることも考えているのだと思う」