「西武とソフトバンクとの間に裏取引はあった?」和田毅のFAプロテクト騒動を選手会に直撃!
補償制度は撤廃すべき
ハレーションが止まらない。
ソフトバンクが西武からFAで獲得した山川穂高(32)の人的補償を巡って、42歳の大ベテラン・和田毅がプロテクトリストから漏れたことが発覚。結果的に甲斐野央(27)が指名されたものの、FAの人的補償のあり方を巡って、数々の問題が炙り出される形になった。今回の騒動はソフトバンクが和田をリストから外したことが発端となったとされるが、現在、NPBと保留制度検討委員会を設置し、FA権の短縮(国内外一律6年)やFA移籍に伴う人的、金銭補償制度の撤廃を求める選手会は今回の騒動をどう見ているのか。森忠仁事務局長を直撃した。
◇ ◇ ◇
――率直に今回の騒動をどう見ていますか。
「人的補償はかつては若い選手が移籍することで活躍する場を得る、という側面もありました。しかし一昨年から現役ドラフト制度が導入され、その流れは変わりつつあると思う。和田投手が実際にリストから漏れたかどうかはわかりませんが、過去の事例(巨人の内海哲也、長野久義など)を見ても、長きに渡って球団に貢献してきた実績ある選手がプロテクトリストから漏れるケースが増える可能性はある。この点も含め、NPBと話し合いをしないといけません」
――一部報道は、西武がソフトバンクにいったん、和田を人的補償として指名したものの、世間の反発を考慮して、甲斐野に方針転換したとしています。人的補償のルール上、西武は和田を取ることは何の問題もないのに、それが本当なら両球団の間で裏取引が成立したことになりますね。
「プロテクトリストは2球団しか把握できないという認識です。リストの作成は球団の判断になりますし、和田投手の事案は現時点で選手会として見解を示すのは難しい。ただ、リストの情報が外部に漏れることは大問題ですし、保留制度の問題にも関わると思います」