女子ラグビー原わか花 チャレンジ精神の原点は少女時代のドブ遊び 「五輪は出場しただけで満足するつもりはない」
時を経て原にも変化があった。当時とは一変、現在の趣味は読書だ。情報過多なこの時勢。スマホを開けば、SNSなどで様々な情報が飛び込んでくる。自身はアスリートとして厳しい環境に身を置いているだけに、別の道に進んだ友人の近況を目にすると、思わず羨んでしまうこともあるし、暗いニュースを見ると心が沈む。そうした雑念を生まないよう、スマホから離れて読書に没頭しているのだ。
すべては、一度は諦めかけたパリ五輪のためだという。
「今のチームは歴代の中でも一番力がある。パリ五輪に出場できたら、メダルを狙える位置にいると思っています。だからこそ、もっとチームとして強化していって、個人としても足りない部分を伸ばしていきたい。パリは2度目の五輪になりますが、出場しただけで満足するつもりは微塵もありません」
ラグビー女子日本代表、サクラセブンズの躍動から目を離せない。(この項おわり)
▽原わか花(はら・わかば) 2000年1月6日、新潟県新潟市生まれ。石見智翠館高(島根)でラグビーを始め、3年時に日本代表入り。慶大に進むと、学校の体育会には所属せずに東京山九フェニックスに入団。21年東京五輪に出場した。好きな食べ物は新潟県の特産品であるサーモンの塩辛と白米。