また負けて1勝5敗で陥落危機…カド番の大関・霧島が「3日目から取材解禁」したワケ
望みは名古屋に託す、か。
今場所カド番の大関霧島(28)は17日、結びで王鵬と対戦。引き落としであっけなく土俵に両手をつく姿に大関の面影はなく、これで1勝5敗の崖っぷち。あと3敗で負け越し、大関陥落である。
とはいえ、今の霧島に悲壮感はない。この日も、花道を下がりながら、土まみれになった自身の手を見て舌をペロリ、である。
2日目まではそうではなかった。初日は豪ノ山に敗れ、2日目は平戸海に勝ったものの内容が悪かったこともあってか、2日連続で報道陣の取材をシャットアウト。一言も口を利かなかった。
それが熱海富士に負けて2敗を喫した3日目からは、毎日、報道陣に対応。口数が少ないわけでもなく、普通に受け答えするようになった。
「今場所は仕方ない、と割り切ったのでしょう」と、親方のひとりは大関の胸の内をこう推察する。
「霧島は先場所前に負った首のケガがいまだ癒えていないのか、立ち合いで相手を下がらせる当たりがない。どこか恐る恐る、という印象です。これでは到底勝ち越せないことは、霧島自身も理解しているはず。大関陥落は避けられないと割り切り、名古屋で行われる来場所での大関復帰に目標を切り替えたのではないか。大関は陥落した翌場所に10勝以上すれば、元の地位に復帰できますからね」
霧島は昨年3月場所で自身初優勝を果たし、大関昇進後の同11月場所で2回目の賜杯。安定感のある相撲ぶりで、親方衆の間でも「次の横綱候補」と評判だった。
あの頃の霧島が再び戻ってくればいいのだが……。