大谷翔平「希代の野球好き」の落とし穴…無理押して出場→全力プレーが招く最悪事態

公開日: 更新日:

 昨年暮れのNHKのインタビューではスライダーについて、「浮力をちょっと上げる代わりに横幅が狭くなったりとか、浮力を落とす代わりに横幅を広くしようとか」「ピッチングはデザインみたいな感じと言われているので、どういう形にデザインしていくか」と話している。ピッチングを自分でデザインするのが好きで楽しいのだ。

 巨人からヤンキース時代にかけて1768試合連続出場の松井秀喜は、自著「不動心」の中で「好きな野球で常に勝ちたい。『好きこそものの上手なれ』は、物事の核心をついていると思う」と書いている。心底、野球が好きで楽しい。だからこそ休まなかったし、結果としてワールドシリーズMVPを獲得することもできたのではないか。

 大谷も同じ思考が根底にあるのだろうが、その思いが強過ぎるだけに体にかかる負担はハンパじゃない。件のダブルヘッダーでは2本目の本塁打を打った直後からけいれんに悩まされ、シーズン終了間際に2度目の右肘手術をするハメに。野球が好きで、面白いがゆえに、無理を無理と思わず、取り返しのつかないことになりかねないのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…