日本ハム快進撃の原動力は新庄監督以上にフロント! 育成中心のドラフト戦略ようやく結実
以前のように高校生の育成に力を入れ始めたことも大きい。
「20年のドラフトくらいからでしょうか。プロ初勝利を挙げた福島のほかにも、5月26日の楽天戦に先発した柳川(20)は21年の育成3位。同年ドラフト7位指名の松浦(20)や、20年育成1位の松本(22)もデビュー間近です。高校時代に速い球を投げていたわけではないが、フォームが良くて、2、3年かけて体力や筋力をつければ化けそうな選手、いわば他球団があまり注目しないような選手をドラフト下位や育成で獲得するようになった。長期的視野に立ったチーム作りが奏功し始めたのです」(同)
日本ハムはそもそもドラフトと育成が看板。06~16年の11年間でリーグ優勝5回、そのうち2回日本一になった。当時はドラフトで獲得した高校生を促成栽培、場合によってはポジションをこじ開けて一軍で起用した。そうやってチームを活性化させることが、コンスタントな結果につながった。
当時と比べて獲得する高校生の質も、育てるスパンの長さも変わったものの、長期間にわたってチーム力を維持しようというスタンス自体は変わらない。
そんなフロントの姿勢が、ようやく実を結びつつあるのだ。