「奇跡の女」が見据える「奇跡の続き」…鈴木聡美が競泳史上最年長33歳にして200m平泳ぎ4位!

公開日: 更新日:

「にもかかわらず、昨年7月に平泳ぎ100メートルで14年ぶりに自己ベストを更新。信じられません」

 とは、五輪4大会連続出場で計4個のメダルを手にした松田丈志氏。自身が32歳で現役を引退しているだけに、32歳になって自己記録を更新する鈴木を「奇跡」と表現していたが、2大会ぶりの五輪本番で4位は「さらなる奇跡」と言っていいだろう。

 開幕前、松田氏は日刊ゲンダイの取材にこう言っていた。

「奇跡の理由は3つ考えられます。1つ目は山梨学院大という水中も陸上も非常にタフな練習をするチームで、高校卒業後から今もそこに身を置いて学生たちと一緒にハードなトレーニングをしているので、フィジカルの基礎がしっかりと積まれているということ」

「2つ目は精神的な部分で、昨年、福岡の世界水泳に選ばれて、地元の人から大歓声をもらって泳げたことで、もう1回頑張ろうという気持ちに火をつけたんじゃないか」

「3つ目は、あの年齢で泳ぎを進化させてきたこと。今の水泳界の平泳ぎのトレンド『ピッチ泳法』を取り入れたのです。アダム・ピーティーという英国の選手(男子50、100メートル平泳ぎの世界記録保持者)が作り上げた、とにかくテンポで押す泳ぎ方で、これまでの大きくかいて伸ばすイメージとは対照的にテンポ良くどんどんかいていくやり方。それで彼は世界記録を取りました。鈴木は33歳でその世界のトレンドの泳ぎにアジャストしてきた。この3つが揃って自己ベストにつながりましたよね」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇